雨上がりの川沿いは光を返しすぎる

蔵前から隅田川沿いを歩いて、雨上がりの街がいつもより光を返しているのを見ていた日。

雨上がりの隅田川沿いの遊歩道。濡れた床に街灯とビルの明かりが青く反射し、手すりの向こうに夜の川面と街並みが続いている。
Voice Memo

「雨上がりの川沿いは光を返しすぎる」の朗読。

雨上がりの蔵前を、川のほうまで歩いた。

雨はもう止んでいたけど、地面はまだ濡れていた。 歩道に空や建物の光が映っていて、少しだけ街が増えたみたいに見えた。

晴れた日の川も好きだけど、雨上がりの川は少し落ち着いている。 人の声も、車の音も、濡れた道の上だとやわらかく聞こえた。

途中で足元ばかり見ていたら、川を見るのを忘れそうになった。 でも、それも悪くなかった。 水たまりを避けながら歩くと、いつもより少し慎重になる。 そういう歩き方をしていると、自分の気持ちまでゆっくりになる気がする。

帰るころには、空が少しだけ明るくなっていた。 全部が晴れたわけじゃないけど、戻ってくる光を見るのはうれしかった。

濡れた道は歩きにくいけど、光をよく返すところは好き。