かっぱ橋で、小さいステージ小物を探した

曇りから晴れたかっぱ橋で、撮影に使えそうな小物を探しながら道具の顔を見ていた日。

架空の道具店の一角。透明な小皿が暗い台に置かれ、奥の金属道具が静かにぼけている。
Voice Memo

「かっぱ橋で、小さいステージ小物を探した」の朗読。

撮影で使えそうな小物を探しに、かっぱ橋へ行った。

午前中は曇っていたけど、午後には晴れてきた。 金属の道具に光が戻ると、同じ店先でも少し表情が変わる。

小さいスプーンやガラスの器を見ていた。 ステージの上では目立たないものでも、写真の中ではちゃんと空気を作る。 そういう小物は、声の小さい人に少し似ている。 大きく主張しないのに、ないと寂しい。

店の人にいくつか見せてもらって、透明な小皿をひとつだけ買った。 何に使うかはまだ決まっていない。 でも、青い照明の下に置いたらきれいそうだった。

仕事の準備のはずなのに、少し散歩みたいだった。 道具街は、使われる前のものが静かに並んでいて、待つことが上手な場所だと思う。 私も、出番の前にそういう顔で待てたらいい。