浅草の裏通りは、曇りの日ほど生活に近い

曇って少し蒸した浅草で、表通りより裏通りのほうが町の呼吸に近く見えた日。

架空の浅草に似た裏通り。曇り空の下、古い家並み、白い暖簾、自転車、鉢植えが静かに並んでいる。
Voice Memo

「浅草の裏通りは、曇りの日ほど生活に近い」の朗読。

浅草の裏通りを歩いた。

大きな通りは人が多かったけど、少し横へ入ると音が変わった。 観光地の明るさが少し遠くなって、生活の音が近くなる。 そういう浅草も、私はけっこう好き。

空は曇っていて、写真に撮ると少し地味に見えそうだった。 でも、洗濯物の色やお店ののれんは、その空の下でもちゃんと見えた。 派手ではないけど、そこにあるものが落ち着いて見える日だった。

途中で小さい自販機の前に立った。 温かい飲み物にするか迷って、結局コーヒーにした。 少しだけ砂糖を入れると、歩きながら飲むのにちょうどよかった。

今日は有名な場所を見に行ったというより、浅草の横顔を見た気がする。 派手な写真には残りにくいけど、こういう場所のほうが後で思い出すこともある。